患者さんの腸に合わせた 『最適スコープ選択』 ― 痛みの軽減と診断精度を両立させるために

大腸カメラが「痛い」と感じる理由は『腸の個性』にある

大腸の長さ・曲がり方・ねじれ・たるみ(長さ)は、

【 人によって大きく異なる「個性」 】です。

そのため、すべての方に同じスコープを使うと、

・痛みが強くなる

・挿入に時間がかかる

・奥まで届かない

といった問題が起きやすくなります。

当院では、この“腸の個性”を尊重し、

【 患者さんごとに最適なスコープを選ぶ「個別最適化」 】を徹底しています。

当院が複数のスコープを使い分ける理由

患者さんの腸はさまざまです。

  •  「大腸が長くてループしやすい」
     「曲がりが多く挿入困難になりやすい」
     「過去の検査ですごく痛かった」
     「ポリープ治療まで同日に済ませたい」

こうした個性に応じてスコープを選ばなければ、

快適性も精度も十分には高まりません。

そのため当院では、オリンパス社製の複数スコープを常備し、

挿入困難の回避と病変の見落とし防止の双方を追求しています。

当院が常備する「選択式スコープ」

● PCF-PQ260L(外径9.2mm・極細スコープ)

― 挿入時の痛みを最小限に

◆ 外径9.2mm:通常より明確に細いモデル

他メーカーの同等クラスより細く、

腸が長い方・曲がりが強い方でも痛みが出にくいのが特徴です。

◆ こんな方に向いています

 以前の大腸カメラで強い痛みがあった
 肛門の角度が急で挿入がつらい
 「挿入困難」と言われたことがある
 痛みが怖くて検査を避けてきた

細径スコープ+軸保持短縮挿入により、

「痛いから無理」と感じていた方にも現実的な検査が可能になります。

● PCF-H290T(高解像度・治療専用スコープ)

― ポリープ切除を安全に、正確に

治療専用に設計されたモデルで、以下が強みです。

  •  高解像度で微細な病変を見逃しにくい
     ポリープ切除具の操作性が高い
     同日治療にも適している

「検査だけでなく、治療精度も求める方」に最適です。

 病変の取り残しや過剰切除を防ぎつつ、
 合併症リスクを抑えて安全に治療できます。

当院の『個別最適化』がもたらすメリット

① 痛みの大幅軽減

細径・柔軟なスコープを選ぶことで、

腸のたるみ(長さ)や屈曲が強い方(ねじれ腸)でも挿入負荷が減ります。

② 挿入困難のリスク低減

ループしやすい腸でも、適切なスコープ+軸保持で進みやすくなります。

③ 診断精度の向上

治療用スコープを適切に使い分けることで、

ポリープや早期がんの見逃しを最小限に。

④ 同日治療の成功率アップ

高性能スコープにより、検査→切除の流れが安全に成立。

スコープだけでは不十分。-『その人の腸を理解する』ことが最重要

当院の方針は明確です。

 機器に頼るのではなく、まず「腸の形」そのものを把握する。

事前診察では、
 過去の検査で痛みが強かった理由
 便秘傾向
 腸の形態(長さ・癒着の可能性)
 CTコロノグラフィー経験の有無
などを総合的に読み解きます。

その上で、

最も痛みが出にくいスコープ × 最も安全な挿入法

を組み合わせます。

「大腸カメラが怖い」方へ

  • ・過去に痛かった
    ・途中で挫折した
    ・たるみが強いと言われた
    ・挿入困難で奥まで入らなかった

こうした方でも、

スコープ選択+軸保持技術により、

次の一歩を踏み出せる検査環境を用意しています。

痛みを抑えつつ、診断精度と安全性を両立するための「個別最適化」。

これが当院の標準方針です。

検査をご検討中の方へ

  • 過去の検査で強い痛みを経験した方
  • 「腸が長い」「挿入困難」と言われた方
  • 精度の高い検査や治療を希望される方
  • 同日でポリープ切除まで済ませたい方

外来で腸の個性を把握し可能な限り、
最適な検査方法をご提案しています。

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