バレット食道・バレット粘膜

バレット食道・バレット粘膜とは

食道がんの原因になるもので、近年増加しております。もともと日本人には少なかったですが、①ピロリ菌の除菌が進んだこと ②ピロリ菌がそもそもいない人が増えたこと ③食の欧米化したこと
により胃酸の分泌量が増え、結果として逆流性食道炎のかたが増加したためバレット食道を発症する方が増えております。(逆流性食道炎が繰り返されることでバレット食道が発症します)

食道の粘膜(扁平上皮)が逆流性食道炎などで長期間 胃酸にさらされることでバレット食道に変化すると考えられています。
胃酸は酸性であり刺激性がとても強く、食道の粘膜では胃酸の刺激に耐えられません。そのため胃を守っている粘膜(円柱上皮)が食道を守るため食道の粘膜の上を覆います。それをバレット食道といいます。(バレット食道は腸上皮化生を起こした粘膜と表現されることが多いです)

しかし、もともとバレット食道は食道にない胃の粘膜であり組織的に弱く、度重なる胃酸の刺激が加わると耐え切れず、炎症を繰り返し食道がんの原因となってしまいます。

食道がんのリスクは10年間で3%程度と考えられています。(バレット食道を持っている人が100人いると、3年で1人、10年で3人は食道がんになってしまうため、かなりのハイリスクです)

またバレット食道が広がっているほど、食道がんのリスクが高いというデータもあります。

範囲が3cm未満のショートバレット食道(short segment Barrett’s esophagus:SSBE
範囲が3cmを超えるロングバレット食道(long segment Barrett’s esophagus:LSBE
の2つに分類され、ロングバレット食道の方が食道がんのリスクは高いです。

症状

逆流性食道炎による症状(胸やけ・すっぱい水がこみあがってくる・げっぷ)が多いですが、無症状の方もいます。

原因

逆流性食道炎による胃酸や胆汁の逆流により起こると考えられています。

逆流性食道炎による炎症が繰り返し起こることで徐々にバレット食道の範囲が広がっていきます。

検査

上部内視鏡検査(胃カメラ)

胃内視鏡検査(胃カメラ)で食道粘膜を直接観察することで分かります。SSBELSBEかも合わせて診断することができます。また症状として特徴のないバレット食道がんも合わせて見つけることができます。初期の食道がんは特段症状がないので注意が必要です。

治療

バレット食道が出来ると改善することが難しいため、今後の進行を抑える治療がメインになります。

逆流性食道炎で悪化するのを防ぐため、過剰な胃酸の分泌を抑える内服薬を使用を症状に合わせて行うことがあります。

バレット食道は食道がんのリスクになるため、定期的な上部内視鏡検査(胃カメラ)をお勧めしております。

40歳をこえたら胃カメラをお勧めします

日本では罹患率や死亡率が高い食道がんは、早期の自覚症状に乏しいため進行してから発見されることが多く、大変な治療が必要な怖い病気という印象があると思います。しかし、食道がんは早期に発見して適切な治療を受ければ生活や仕事に影響なく完治可能な病気です。自覚症状のない早期の段階でも、内視鏡検査であれば発見が可能です。そのため、早期発見には定期的な内視鏡検査が有効です。特にリスクが上がりはじめる40歳を超えたら、症状がなくても胃カメラを受けることが重要です。病変がない場合でも粘膜の状態を確認してバレット食道の有無を調べることでより適切な予防につなげることもできます。また、当院では胃カメラの際に、胃や十二指腸も全例しっかり調べております。ご家族にがんになった方がいるなどは、40歳を待たず早めにご相談ください。


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※血液をサラサラにする抗凝固薬、抗血小板薬などをお飲みの方は、これらの薬を内服したまま検査を行った場合、病変が見つかっても切除してくることが出来ないことがあります。ただし、むやみに休薬すると心筋梗塞や脳梗塞の再発リスクがある患者さまがいらっしゃいますので、休薬してよいか処方医に当院から確認させて頂きます。

※糖尿病のお薬(インスリン注射含む)を使用中の方もお食事を抜くことによる血糖変動のリスクがあります。検査時間を細かく計画いたしますのでご相談ください。

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